回転計なしで、RCヘリのローター回転数(rpm)を計測する方法
RCヘリをセットアップする上で、ヘッドの回転数を把握したいことがあるが、通常は回転計(タコメータ)を使うのが一般的だと思う。また、フライト中の回転数を把握するには、ESCのロガー機能を使うなど、機体に何かしらのデバイスを付けなければならない。しかし、これらが無くでも簡易的に回転数を求める方法がある(まぁ、だれもが考え付く方法だと思うが)。
原理は簡単。ヘリが発する音(周波数)から、回転数を計算(FFT)により逆算すればいいだけ。
とは言っても、ヘリからは様々な音が発せられているので、それなりに解析しなければならない。ただ、便利なツールがフリーで公開されているので、それを使えば誰もが簡単に回転数を求めることができる。
能書きが長くなったが、使うツールは、高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectraというフリーソフト。こちらのHPで公開されている。インストール不要な実行形式(exe)なのもうれしい。
回転数を求めるまでの手順は次のとおり。
①求めたいフライト状態をまず撮影(&録音)する。
②撮影(&録音)した動画から音声を抜き出し、最終的にWAVで保存する。
③保存したWAVをWaveSpectraで解析する。
④ローターヘッドの回転数に関係のある周波数を特定する。
⑤周波数からローターヘッドの回転数を逆算する。
それでは早速実践へ。この動画のローターヘッドの回転数を求めてみる。
①すでに撮影済みなので、これはOK。
②Youtubeから音声をDownloadできるフリーソフト(CravingExplorer)などで、WAV形式で保存。
③WaveSpectraで解析する。ローターヘッドの回転数に関係のある音が録音されている所を探す。2分8秒付近に、一定で連続した「キーン」と聞こえる高音が記録されている所がある。これが図の赤丸の所で、周波数は約5500Hz。
この音(周波数)は動画全体を通してレベルが高く、わかりやすい。電動ヘリで高音で大きな音といえば、ギアの音だろう。ということで④へ。
④音の正体がメインギア(162T)とピニオンギア(12T)の噛合う音だとすれば、次式でヘッドの回転数がわかる。
回転数(rpm) = ギア周波数(Hz) ÷ メインギア歯数(T) × 60(s)
よって求める回転数は、
5500(Hz) ÷ 162(T) × 60(s) = 2037(rpm)
となる。検証として、ローターヘッドの回転数が公開されている、他の方の動画を解析してみると、今回の方法でほぼ一致することがわかる。たとえば、こちら。
6300(Hz) ÷ 170(T) × 60(s) = 2223(rpm)
となり、公開値2200rpmに対し、誤差が1.1%となる。(とは言っても、グラフの読み取りの段階で多少誤差は出ると思うけど。)
ちなみに、ヘリは常に移動しているので、ギア周波数はドップラー効果の影響を受ける。これを排除するには、できるだけホバリングに近い状態で録音したよい。
原理は簡単。ヘリが発する音(周波数)から、回転数を計算(FFT)により逆算すればいいだけ。
とは言っても、ヘリからは様々な音が発せられているので、それなりに解析しなければならない。ただ、便利なツールがフリーで公開されているので、それを使えば誰もが簡単に回転数を求めることができる。
能書きが長くなったが、使うツールは、高速リアルタイム スペクトラムアナライザー WaveSpectraというフリーソフト。こちらのHPで公開されている。インストール不要な実行形式(exe)なのもうれしい。
回転数を求めるまでの手順は次のとおり。
①求めたいフライト状態をまず撮影(&録音)する。
②撮影(&録音)した動画から音声を抜き出し、最終的にWAVで保存する。
③保存したWAVをWaveSpectraで解析する。
④ローターヘッドの回転数に関係のある周波数を特定する。
⑤周波数からローターヘッドの回転数を逆算する。
それでは早速実践へ。この動画のローターヘッドの回転数を求めてみる。
①すでに撮影済みなので、これはOK。
②Youtubeから音声をDownloadできるフリーソフト(CravingExplorer)などで、WAV形式で保存。
③WaveSpectraで解析する。ローターヘッドの回転数に関係のある音が録音されている所を探す。2分8秒付近に、一定で連続した「キーン」と聞こえる高音が記録されている所がある。これが図の赤丸の所で、周波数は約5500Hz。
この音(周波数)は動画全体を通してレベルが高く、わかりやすい。電動ヘリで高音で大きな音といえば、ギアの音だろう。ということで④へ。
④音の正体がメインギア(162T)とピニオンギア(12T)の噛合う音だとすれば、次式でヘッドの回転数がわかる。
回転数(rpm) = ギア周波数(Hz) ÷ メインギア歯数(T) × 60(s)
よって求める回転数は、
5500(Hz) ÷ 162(T) × 60(s) = 2037(rpm)
となる。検証として、ローターヘッドの回転数が公開されている、他の方の動画を解析してみると、今回の方法でほぼ一致することがわかる。たとえば、こちら。
この動画の40秒付近のギア周波数は約6300Hz。
このT-REX550のメインギアは、音が大きく、おそらくヘリカル(182T)でないはず。標準ギアなら170T。したがって、
6300(Hz) ÷ 170(T) × 60(s) = 2223(rpm)
となり、公開値2200rpmに対し、誤差が1.1%となる。(とは言っても、グラフの読み取りの段階で多少誤差は出ると思うけど。)
ちなみに、ヘリは常に移動しているので、ギア周波数はドップラー効果の影響を受ける。これを排除するには、できるだけホバリングに近い状態で録音したよい。
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